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この人は、月城 黒翔(つきしろ、くろと) 。
成績優秀、運動万能、容姿端麗の完璧野郎。
この人を見ていると、なーにが天は二物を与えずだ、何て思えてきてしまうから見るのは辞めよう。
「………」
チラリと再度、彼を見る。
180㎝はあろう長身に、女の子なら誰もが憧れるだろう白い肌、線の細い体つき。そして、少し癖のかかった長めの黒髪。
それに比べて私は…
「はぁ…」
何だか無償にイライラした私は、そこらに浮遊しているオモチャみたいな妖怪…雑鬼(ざっき)を月城くんに投げつけてやった。
ポコッ
「いてっ」
反省はしている、後悔はしていない!
だけど一応謝っておこう!
すまなかったな!!
キーンコーンカーンコーン
昼休みだ!購買に急げ!!
ダッ!
私は、緑の亀みたいな音をたてた雑鬼と月城くんに対してろくに反省もせずに、購買へと駆け出したのだった。
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