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すっかり夕方になり、他の生徒が皆帰宅した頃。
西日の差し込む教室で、最後にただ一人残って机に伏せていた少年、星塚暁人──ほしづかあきと──はゆっくりと体を起こした。
「あー……しまったな」
暁人は無人となった教室を見回し、そう呟く。
寝ていた、というようなわけではなく、ただ考え事をしていた結果、ふと気付いたらこんな時間になってしまっていた。
集中すると良くも悪くも周りが見えなくなるのが暁人の癖である。
「流石に、入学そうそう僕を気付かせてくれる人はいないよなぁ……」
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