一陣、豊臣

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「俺、未来から来たん…だよね?」 「何を言っている…頭でも打ったか大和」 「…そう、なのかな…」 三成のこの反応、どうやら俺をおちょくっている訳ではないな…いや、三成がそんな事しないのはよく分かってる。 もしかして、ここは、俺が来るつもりだった世界よりもう少し前、なのかもしれない。二人が傘下で、豊臣で働いてる時代…俺は二人の同僚とか、そういう事になるんだろう。 三成に未来の記憶は無いみたいだ。…それはなんだか、ちょっと寂しい、な。 「大和!!」 「家康!!おかえり」 「あぁ、ただいま」 にっこり笑って答えてくれた所を見ると、どうやら目的は達したみたいだな…。 「大和、血を見て気分でも悪くなったか?大和は書類整備役なんだから無理をしなくてもいいんだ、態々戦場に来なくても…」 「家康!!!大和を甘やかすな!!」 「三成…ワシは大和を失いたくないんだ」 悲しい顔をして俺の頬に触れる家康、どうやら心配してくれていた様だ。…俺としては、敵の大将倒しに行った家康の方が心配なんだけど。 「大丈夫だよ、家康。ちょっと貧血気味なのかも…次は大丈夫」 「次って…また戦場にでるつもりなか?」 「2人が居るんだったら、何処へだって」 俺がそう言うと、2人は顔を見合わせた。 「俺はそのためにここにいるんだから」 そう、俺はここにいる。 二人との関係性もあんまり変わってないらしい。なら、最初に思ったことを貫くだけだ。 俺は、二人を守るんだ。
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