起動

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ー死ぬのか、このままー ここにいる人々をまきこみ、まるで災害のように、圧倒的なまでに、蹂躙するのか。 ーまだ、死にたくない。ー 守りたいものがいる。 ここにいる人達はみな、そうだろう。 泣いている子供も、老人も、学生達も、 訳のわからないものに一瞬で命を奪われるなど、 ー嫌だー 宏明の目に怪物と燃える町が焼き付けられた。 次の瞬間だった。 ドオオオオオオオン という今までにない轟音と共に 怪物が宙を舞う。怪物は綺麗な軌跡を描き、 ドシャアアアアアアアン 海に、落下した。 途端に大きな揺れが学校をおそったが、宏明は陽子が倒れないように支えた。 宏明は呆気にとられた。 人々にも動揺が走っている、 「なんだ?なんだ?」 と、窓から外を見ようと窓へ群がる。 「何が起きたの?」 陽子は宏明のシャツを掴んだまま、窓の外を見た。 大きな波が起きていた。 津波だ。
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