3人が本棚に入れています
本棚に追加
ー死ぬのか、このままー
ここにいる人々をまきこみ、まるで災害のように、圧倒的なまでに、蹂躙するのか。
ーまだ、死にたくない。ー
守りたいものがいる。
ここにいる人達はみな、そうだろう。
泣いている子供も、老人も、学生達も、
訳のわからないものに一瞬で命を奪われるなど、
ー嫌だー
宏明の目に怪物と燃える町が焼き付けられた。
次の瞬間だった。
ドオオオオオオオン
という今までにない轟音と共に
怪物が宙を舞う。怪物は綺麗な軌跡を描き、
ドシャアアアアアアアン
海に、落下した。
途端に大きな揺れが学校をおそったが、宏明は陽子が倒れないように支えた。
宏明は呆気にとられた。
人々にも動揺が走っている、
「なんだ?なんだ?」
と、窓から外を見ようと窓へ群がる。
「何が起きたの?」
陽子は宏明のシャツを掴んだまま、窓の外を見た。
大きな波が起きていた。
津波だ。
最初のコメントを投稿しよう!