始まり

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『誰、それ?』 扉を開くと私の彼は、別の女と浮気の真っ最中でした。 ……なーんて、ほんとベタな昼ドラみたい。 こんなことって、ほんとにおこるんだ。 そんな全く検討違いなことを考えながら、私は見苦しい言い訳を続ける彼に一言告げた。 『さようなら、もう二度と私にその顔(ツラ)見せないでね』 所用時間僅か30秒、スマイル0円もプラスして私はその場で彼氏と別れた。 付き合って一週間ちょっと、スピード破局も良いところ。 なんでこんなことになったのか? それは私の仕事の予定が急に空いて、相手の驚いた顔が見たいなって考えて、サプライズで会いに行こうとしたから。 ほんと、余計なことするもんじゃない。 せっかく買った新しい服も、途方もなく街を歩く私の気持ちをブルーにさせた。 「ふーん。ほんでこの俺を呼び出した、と」 『…だって』
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