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部屋を出てから一階にいる僚艦に挨拶をし、寮から入学式の行われる体育館へ向かう途中には、ベンチ等がある少し広めの広場がある。 高めの木が等間隔に隙間を開けて並び、間には腰くらいまでのツツジの木。 天気の良い日は、ここでお昼とか食べたら気持ちいいんだろうなぁなんて呑気な事を思いながら歩いていると 「・・・」 不審人物発見。 植え込みに隠れるように中腰になって、広場のほうを覗いている。 服装から、ここの学生という事は分かるが・・・ 今日初めて見かけた学生がこれかよ・・・ とか、 さすが天下一のマンモス高、いろんな奴いるなぁ・・・ とか考えながら思わず立ち止まり観察していると、ガン見しすぎたのか不意にそいつが振り向いた。 バチっ うん、思い切り目が合ってしまった。 「・・・」 「・・・ニカッ」 ビクッ しばらくお互い身動きとれず見つめ合っていると、突然そいつが思い切り素晴らしい笑顔を作るもんだから、ビクついてしまった。 慌てて視線を逸らし歩き始めると、目の端に何やら動くものが・・・ 恐る恐る再びそいつに目を向けると、さっきの笑顔のまま、手招きしていらっしゃる。 えー・・・ これって、来いって事だよな・・・ 改めて変質者の顔を見る。 赤みがかった短いボサボサの髪に、人懐こい笑顔。 目は何故かキラキラ光って見える・・・ まぁ・・・危ない奴には見えない・・・かな? 俺はそう結論づけて、ゆっくりそいつの元に向かった。
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