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次の日俺たちは、病院にその子に会いにいった。
俺は、病室の外で待つことにした
すると病室から
「何しに来たの?」
と、冷たい声がした。
「あの、その、大丈夫?」
「足が折れて、大丈夫なわけないでしょ」
「っ!そうだよね、ごめん」
「で、何しに来たの?」
「わ、私、あなたに言いたいことがあって」
「何?早くいって」
「あの!階段から突き落としたのは私じゃないから!確かに、あなたとレギュラー争いをしてる。
でも、私はこんな卑怯なことでレギュラーを奪ってもうれしくない!
やるなら、正々堂々とあなたと勝負してレギュラー勝ち取りたい!
だから、信じて私はあなたを突き落としたりしてない!」
ルナは、勢いよくそう言った
「そんな、くだらない事をいいにきたの?」
彼女は、またも冷たく言った。
ルナは、驚いた声で
「く、くだらない?」
そう言った。
くだらない?ルナの必死の思いをくだらないだって!
俺は、文句を言おうと病室に入ろうとしたが…
声が聞こえてきた
「そうよ。だって、私あんたを犯人だなんておもってないわよ」
さっきより、優しい声で
「えっ?」
「あんたは、絶対にこんな卑怯なことはしない。それは、このライバルである私が誰よりも知ってる。先生や他のみんなが勝手にいってるだけよ」
すると、泣き声がきこえてきた。
「わ、私…ヒグッ。」
「もう!あんた、それでも私のライバル?そんな、顔しないの!笑って!
私、あんたの笑う顔が、試合で勝った時の笑顔が好きなの!だから、笑って?」
「うん!」
「そう、その顔!見てなさいよ。早く退院してあんたからレギュラー奪って見せるんだから」
「望むところよ」
病室から、笑い声が聞こえてきた。
ルナ、よかったな素晴らしい“親友”に出会えて…
俺は、いつの間にか静かに泣いていた
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