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「やれやれ、やはり人間とは愚かな生き物ですね、同時にとてもいとおしい」
神はそう呟いた。
あれから、俺達は神に別れを告げ現世へ帰ってきた。
神は、最後に
「また、会うときを楽しみにしています。その時は、二人ともよぼよぼの老人でしょうね、お幸せに」
なんて、いっていた。
神の言った通り、俺たちは歳をとりどちらかが、どちらかを見届けるまでお互いを支え合い生きていきたい。
そして、今おもうんだ。
昔、嫌いだった俺の誰にでも何度裏切られようと優しくしてしまうこの性格も捨てたもんじゃないと。
人に優しくした分だけ、自分にもかえってくるって誰かが言っていたな。
それもあながち、間違えではないと今は思う。
それに気づかせてくれたのは‥
生きる希望を与えてくれたのは。
他でもない、ルナだ。
だから、おれは残った人生をルナと過ごして生きたいと思う。
それが、俺の一生の願いなのだ。
end
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