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「おい、姉ちゃん
身長の割に随分と綺麗な顔じゃないか…
俺にちょいと顔を良く見せておくれよ」
私が奉公先の遣いを頼まれ
京の町へ出てきた瞬間これだ。
汚い着物をだらしなく着崩し
無精髭を生やした男が私の肩を掴んできた。
肩を掴まれ男の方へ無理矢理向かされると
足の先から頭のてっぺんまで舐めまわすように見られて
おまけに気持ち悪いニヤケまでついてきた。
だから私はお遣いなんて嫌なんだ。
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