AM4:00

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車が止まると、そこにはきらびやかなホテルだった。 しかも、私なんかでも知っている様な超一流ホテルで。思わず顔がこわばってしまう。 「あの高藤さん?」 「なんだい?」 「ここって」 「ああ、せっかくだから泊まってみようと思って。」 その言葉に絶句する。 ここは『泊まってみようと思って』、という軽い気持ちで足を踏み入れるレベルのホテルじゃない!!絶対違う。 そもそも、何でホテルにいるんだろう。 今日二人で泊まるの!? 混乱で頭を抱えていると、いつの間にか車外に出た高藤さんがドアを開けてくれた。 「美夏?」 不思議そうな顔で私を見る優しい目。 うなだれながら外に出ると、まるでそれが当たり前かの様に高藤さんが私の腰に手を回す。 とたんに強く感じる香水の香り。 その香りに、腰に置かれている手のぬくもりに頭がくらくらしてしまう。 高藤さんは当然の様にホテルに踏み入れると、先ほどの運転手が高藤さんに近寄り、ホテルのカギを静かに渡す。 それをうなずぎながら受け取ると、高藤さんは迷うことなくエレベーターに乗り込んだ。
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