待ち人来る

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振り返らず手をひらりと振って去っていく理事長に深く頭を下げて礼をする。 理事長… あと30歳若ければ… とか思ってすみませんでした。 転校生の情報ありがとうございます。 あなたは神です! 最早神です! ――――――――― ―――――――― ――――――― で、今に至るワケだが、もう直ぐ午後3時になる。 そろそろ転校生が来る頃だ。 カメラも盗聴器も準備OKだ! 昨日早速、正門に行ってセットしておいたのだ! でも、やっぱりリアルで見たいという欲望には勝てず、一眼レフのカメラを持参して正門近くの森の中に潜伏している。 さぁ、転校生よ! こちらはスタンバイOKだ! いつでもかかって来い!! ?「ーーありがとうございましたーー」 ん?どうやら、転校生が来たようであります、隊長! 車のエンジン音がして、お礼の言葉とドアを閉める音を正門に仕掛けた盗聴器が拾った。 車が走り去る音の数秒後 ?「…でかっ!!」 いや、まあそうなるよね。 俺も初めて見た時は10分ぐらい放心してたもん。 聖ミカエル学園の正門は15mもある。 正門を見上げ、ぽかんとする転校生の顔が浮かぶようだ。 ああ、あっち側にもカメラ設置しとくんだった。 惜しいことしたな… でも、俺じゃ勝手に外でれないし仕方ない。
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