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月「松さんホントに電話するのかなー?」
日「松助の事だ、多分本気なんじゃね?」
御上兄弟は小声で松助について話す。
こんなところが他の誰かに見られたら、即ゲームオーバーだが、廊下には誰もいない。
日「それにしても、今から叔母さんが弟か妹生んでも、松助が兄になるだけで、松助に兄は出来ないんだけどな…」
月「あははー、そうだね。でも、兄弟が出来ればそれでいいんじゃな~い?」
日「そういうもんか?
じゃ、俺はここだから。また明日な」
月「うん。じゃあねえ。バイバーイ」
美日は自分の部屋に着いたようで、話を切り上げた。
実はこの2人、同じ部屋ではない。
部屋割りも例の如くくじ引きなのだが、美日は運良く1人部屋になった。
本来なら2人部屋を美日1人で悠々と使っている。
日「ただいまー
って誰もいないんだけどなwwww」
部屋に戻った美日は、広々とした玄関に靴を脱ぎ捨て、ソファにスクール鞄を投げ捨てキッチンに向かう。
ゴクゴクゴク
日「ぷはー」
口の上に白いヒゲが出来ている。
そう、牛乳を飲んでいたのである。
二卵性とは言え双子なのに約10cmの差があるのを気にしているのだ。
日「(俺の方が兄なのに…)……寝よ」
暫く仮眠する事にしたようだ。
この時の美日に、自身の日常が崩壊する事など知る由もなかった。
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