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寮長室前に着いた。
焦げ茶色のシックなドアには、金のプレートに“寮長室”と書いてある。
間違いないだろう。
でも
その金のプレートの下には、釘が打ち付けてあって、そこには手作り感満載のプレートが掛けられていた。
狭「…“鷹ピーのお部屋”?」
と、それぞれの文字に切り抜かれた木の文字がくっつけてある。
“鷹”がオレンジで、“ピ”が黄色、“ー”が黄緑、“の”が赤、“お”がピンク、“部”が緑、“屋”が青で、やたらとカラフルだ。
しかも、花やら鳥やらをモチーフにしたものが、文字の周りに配置されていて、可愛らしい感じに仕上がっていた。
狭「どんな奴が住んでんだ?」
深波ちゃんが話してた王道寮長からは、この可愛らしいプレートは想像出来ない。
ていうか、ここまで来るのに王道あったか?
確かに学園自体は王道だったけど、嬉しい事にイベントらしきものはない。
そもそも、俺は理事長の親戚じゃないしな。
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