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自分達のクラス2-Aの教室に入ればクラスメイト達が挨拶をくれる。
それに返しながら席に着けば、かいちょー、と声が。
この呼び方は会計か。
振り向けば、ニコニコ、手を振って此方に来る、会計の1-Aの一ノ瀬 縁(いちのせ ゆかり)。
「どうした?」
「報告書でーす。お願いしまーす。俺達一年は、これから校外学習なんでー」
「そうか、お疲れさん。気を付けて行ってこいよ?」
「ありがとーごさいまーす。では、行ってきまーす」
書類を渡すと、一ノ瀬はさっさと戻っていった。
「あんな喋り方なのに真面目だねぇ」
花芽が感心して言う。
「緑は中等部は姉妹校の月影学園にいたからね。彼処、全寮制の男子校だから、襲われない様にチャラ男演技してたら、その癖が抜けなくなったんだって」
「あー、成る程。大変だね?」
「花芽みたいに強くないとね。苦労しそう」
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