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「ただいま~」
俺が家に帰ると、妹の叶美が玄関に出てきた。
「すごい雨だったね~お兄ちゃん濡れなかった?って…うっわ!べっしょ濡れじゃん!」
騒がしくまくしたてた叶美は、ちょっと待っててと言って玄関から出ていく。
妹を信じてしばらく待つと、タオルを持ってきた。
「大丈夫?寒くない?」
そう心配そうな顔をして言って、俺の頭をタオルでぐしゃぐしゃと撫でまわす。
「うわ!やめて!大丈夫だって!
走って帰ってきたから寒くないよ。
早く着替えないとヤバそうだけど。」
そういうと、叶美は俺にタオルを押し付け、
「じゃあ、早く着替えないとね。」
と言って俺の手をつかんで居間に向かった。
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