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「うまくやってるんだろ?」
「…まぁまぁかな」
照れ隠しのように横を向いて、また一口飲んだ。
「少し位、ノロケ話聞かせろよ」
「お前に話したら、明日には全員が知ってる話になりそうだから嫌だ」
さすがは親友。しっかりと分かっていらっしゃる。
「そういうお前こそ、どうなんだよ」
真っ直ぐ目を見据えて問うので、またいつもの調子でとぼけることにした。
「素敵な女性が多くて、なかなか絞り込めないんだよ」
「そうじゃなくて…」
いつもならば、ここで話は誤魔化して終わりなのに、今日は違った。
「いつになったら、お前は本気になるんだよ」
誰のことを言ってるんだ?と、とぼけようとしたけれど、相手の真剣な顔に圧されて言葉が出てこない。
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