【第壱話 ある初夏の噂。少年は双子になったんだって…】

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<それが・・・あの家なのよ。遠いけど見えるかしら。あの真ん中にある少し大きな家よ> 天鳳がそう言った先には確かに他と比べると少しだけ大きな家があった。 『微弱じゃが邪悪な気がたしかに流れているな』 『そうね。近くに行くと辛そうだわ・・・』 「そっか・・・。みんな神聖だから邪悪なところは辛いんだよね・・・」 (そう考えると、やっぱり一緒に連れてくるのは間違いだったかな・・・) 曇った顔をしたリリアに気づいた三人はリリアに優しく微笑んだ。 『大丈夫じゃよ。我らはあれくらいではやられんからな』 『そうよ。結界を張ればいいんだから。ね?』 <それに・・・私たちは離れれないのよ?> 天鳳の言葉の意味。それは・・・
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