終焉ノ栞 壱

【第壱話 ある初夏の噂。少年は双子になったんだって…】

三人は偶然出会ったのではない。
リリアと三人の出会いは必然なのだ。

神様はリリアにたくさんのギフトを授けました。

過去の記憶を残すことによって人格達の存在に気づけるように。

容姿がずば抜けることによって精霊達の加護がもらえるように。

そんなたくさんのギフトの中に特例がありました。

水精姫･風精姫･天鳳を授ける。

つまり、三人とは最初から出会う運命だったのです。
偶然ではなく必然。
神様が幸せに暮らして欲しいと願ったリリアのための特例でした。

そしてもう一つ。

三人は絶対にリリアから離れずに守り抜くこと。愛情を注ぐこと。

それが神様からのご命令。これも必然なのだ。