プロローグ

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私は言われるがままに扉を開いた こうなったら夢を楽しもうじゃないか やばかったら起きればいい 変な夢を見ても、夢だと認識すると起きれる自信があったからだ 扉を開けると、ガランとした部屋に出た 『この部屋が貴女の生活する場所になります』 家具も何もないその部屋は、トイレとキッチンだけがあった しかし、不思議な事に窓のそばの壁にモニターがあり、その隣にボタンがついていた 『モニターの説明をします。まず、赤いボタンが管理人を呼び出すボタンです』 「管理人?」 『ここのマンションの住人を管理しています』 「管理人さんに直通のテレビ電話みたいなものかな」 『空腹時など、そのボタンを押して管理人を呼び出してください。ただし注意してください。青いランプが点灯した時に管理人がこの世界にログインしています』 「青いランプ…これ?ついてるって事はいるの?」 『管理人はこの世界の手助けをしてくださる重要な方です。ログインしていない場合、赤いボタンを押しても管理人は訪れませんので気をつけてください』 「ログイン…」 『他のボタンについてはマニュアルを見てください』 ボタンの反対側に薄っぺらい冊子のようなものがあった 中をめくってみると、いろんなセリフが書かれている お腹がすきました→1 オシャレな服が欲しいです→2 それはトモダチコレクションに出てくるセリフだった どうやら管理人にボタンを押して要望を伝える仕組みらしい このゲームの管理人というと…まさか弟のてつやだろうか マニュアルを読んでいるうちに、じわじわと湧いてきた疑問があった 『何か質問がありますか?』 「あ…あの、これって夢ですよね?」 『ここはトモダチコレクションの世界です』 「元の世界に戻るには…夢じゃなかったら…戻るにはどうしたらいいの?」 『ゲームをクリアしたら戻れます』
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