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ギルティイーター 1話「始まり×罪」
「ココは誰?私はどこ?なんつってな」
目が覚めると、見知らぬ空間が広がっていた。
「ホントにどこだよここ」
見知らぬ空間。
真っ白で何もない、
その空間に、俺一人だけが立っていた。
{ま、歩いてればなんかあるだろ}
そう思って、歩き出した。
そもそも、なぜ俺はこんなところにいるんだろうか?
考える、考える。
しかし、何も思い出せない
「あれ?俺って、誰だっけ?」
自分が誰なのかさえも、思い出せない。
「ハッハッハッハッ」
突然、低い笑い声が辺りに響いた。
「お前だれだよ!」
「我ワ、主ヲ誘ッタモノ」
「誘っただと?」
「我名ワ、ガディルディ、
{ギルティイーター(有罪喰い)}ヲツクリシ
絶対ナル存在ゾ」
「ギルティイーター?」
「罪ヲ喰ライシ選バレタ子ゾ」
「主ハ、ソノ{ギルティイーター}ニ
選バレシモノ」
「俺が、選ばれた?ギルなんちゃらに?」
俺は何の事だか、さっぱりわからなかった。
「後ハ、奴ニ聞ケバヨカロウ」
「おい!!待ちやがれ!!」
その瞬間、真っ白だった空間に
景色が現れた。
気が付くと、俺は
空中に立っていた。
そのまま、まっすぐに落ちて行った。
バリバリバリッ
「痛ってー!!」
どうやら木の上に落ちたようだ。
俺が動けずにいると
{おやおや、貴方が新しい方ですか}
耳ではなく、頭そのもので
聞いているような感覚に陥った。
「お前誰だ!」
俺は威嚇するように
どなってみた。
{申し遅れました。
ワタクシは「シンフェアリー(罪妖精)」と申します}
丁寧な喋り口調。
目の前に見えたのは、
布のような物で巻かれた顔に
ボタンの目が付いていて
胴体は、顔より少し小さく
そこから、長い腕が伸びている
足は短い。
そんな生き物が目の前で浮いている。
「は?なんだお前」
{驚くのも無理はありません。
皆様、最初は同じような反応を見せますので}
何なんだ?こいつは?
しかし、なぜだか
そのシンフェアリーに
懐かしさを感じた。
{さぁ、黒のギルティイーター様
まずは、ワタクシに質問があるのではないでしょうか?}
それが、俺の「ギルティイーター」の始まりだった。
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