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めると「そんなことがあったんだな。」
俺にはあの時足りなかった親友の存在。
今はたくさんの友達、唯一無二の親友がいるが、あの時はいなかった。
何もかも恵まれているように見える銀朱が羨ましかった。
でも俺はその高みに登るには遅すぎた。全てを諦め、自分の道を貫かなかった俺の落ち度だ。
今さら銀朱を羨むのはお門違いかもしれない。
そう思っていると
銀朱「もしかして諦めたこと後悔してる??」
と聞かれた。
めると「えっ??」
銀朱「だってめる兄夢の事話すとき辛そうな顔する。」
めると「そんなことないよ。」
精一杯笑った。
銀朱「その顔だよ。今辛そう。」
めると「銀朱にはわからないよ。」
銀朱「ああ。わかんないね。諦めたやつの気持ちなんて。」
めると「っ……」
言い返したかった。でも俺にはできなかった。と言うよりしたくなかった。
もう何を言っても俺の人生は戻ってこない。諦めたんだから。
銀朱にそう思われたならもういい。
何もかも俺には関係ない。
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