それぞれの日常

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旭side 俺は折城旭。俺の家は医者一家だ。 そして兄、姉、弟、妹が一人づついる。 兄の翔緋(ショウヒ)は医者だ。 俺は父さんとこの兄に憧れた。 父さんは有名な心臓外科医だ。翔緋くんもその道に続こうと頑張っている。 俺もその道に進むと決めたのは物心ついた頃からだと思う。そしてみんなとひとつになってやってきたSKYHISTORYを続けていくことも俺にとっては目標だ。 一番下の弟吏玖(リク)は俺に憧れている。 俺の妹である裟玖(サク)にからかわれてる所をいつも助けてやるからだろう。 吏玖「旭さんはなんでSKYHISTORYをやってるの??」 吏玖は俺のことを旭さんと呼ぶ。 旭「好きな楽器を弾くことができるって最初はそう思ってた。でもやってくうちに楽しくなってきたんだ。仲間と一緒にひとつのものを作っていく、そしてその作ったものが人に評価されたとき、俺はとてつもない充実感を味わったんだ。評価されるとは思ってなかったけど、亜貴さんが言ったんだ。俺たちの歌は誰かのために歌ってるんだろうって。実際俺達はそうだった。翼裟は亡き両親そして残った家族、遥揮は離れて暮らす妹と両親、舞杜も亡き両親と柊明と舞明、銀朱は支えてくれた兄と姉、俺は家族のみんな。」 吏玖「家族のみんな??」 旭「ああ。応援してくれている上に家柄を押し付けなかった。それが嬉しかった。医者一家だからSKYHISTORYをやめて医者になれなんて父さんも母さんも言わなかった。むしろ続けろって言われた。確かに医者をやりながらバンドなんて大変だし、馬鹿げてるかもしれない。でも俺達の作ったものが誰かの力になってるって分かったらやめられない。俺はどんな夢も諦めないって。そう思えたんだ。」 吏玖「旭さんは医者にもなるの??」 旭「そうだな。なりたいとは思ってるよ。でも思ってるだけじゃだめなんだ。だから必ず叶えてみせるよ。」
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