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駅につき、軽く尻をさすりながら2人並んで歩く。
中学の始め頃は同じくらいの身長だったのに今は完全に抜かれている。なんかショックだ。
「ん?なんか顔についてた?あ、もしかしていきなり学校に行くのダメだった?ごめんな」
「んなことねーよ。たださ、お前に背ー抜かれたのがショックだっただけ」
「あっそ?それならいいわ。でもさー、哉都は平均身長だからまだよくね?ほら、あのちっこいの、名前…そうだ!淳(じゅん)なんか163㎝だったじゃん。あれはなんか流石に不憫に思ったなー」
「お前仮にも一緒の部活のメンバーの名前ど忘れするとか失礼だかんな?まあ、3年すれば俺も忘れそうだけど」
「おい、ハッピーセット」
改札口に向かって歩いていたら後ろから声がかかった。この低い声は、
「坂井先輩」
「あれー?どうしたんですか?…………あ、そういえば先輩ってどこの高校行ったんでしたっけ?」
「野暮用があって来ていたが、まさか知り合いがいるとはな。懐かしくて声をかけてしまった。俺は藤(ふじ)高校だ。そういうお前らはどこに決まったんだ?」
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