秘密の場所

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それから 放課後まで いろんなことを 話した。 久しぶりに 人との会話で 笑えた気がする。 初めは 近寄りたくなかった けど、私はすっかり 気を許していた。 「ん゙ーさて!帰るか!」 「あ、暗い。」 「な。気づかなかったよ」 パコパコテクテク。 暗くなるまで 外にいた。 暗くなるのが 早く感じたよ 「・・・・ちょっと! なんで先にいくの! 待ってよぉ!」 「なんでって、 帰るんでしょ? さようならっ」 「一緒!帰らないの」 フジは自転車をひいて 平然とした顔で 私の隣を歩いた。 私はうつむいて 歩く。 真っ赤な顔を 隠しながら・・・ 照れてる自分に 気づいて 余計顔が染まるのが わかった。 カラカラカラ・・・・ パコパコ・・・・ 「俺ここだから! またね!」 「そっか!うん。また。」 フジは大きく両手を ふって 最後は小さく手を ふって 家に入っていった。 私はまた 家に向かって ゆっくり歩いた。 パコパコと靴を 鳴らしながら。
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