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「っはー……はぁ、ッぅあ……」
泣きすぎて頭が痛い。自分の内臓が心臓を掴んで暴れてるみたい。何かが自分を侵してく。
カチカチカチカチ。
「……ッ」
ぷくりと丸い紅の玉。
生きてる、あたし生きてる。
はぁっ…と、深い溜め息を暗い部屋で漏らす。
血の気が引くのに、酷く安心してる自分がいる。
「はぁー……っはぁー……」
小さなあたしの命。
きっと、居なくなっても誰も困らない。
そんな、あたしの存在。
だけど、もう少し生きていたい。
滲んだ紅を無理矢理擦って、あたしは涙を流した。
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