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「あのそれで……」
「あれを使えるのはある種の限られた人間だけだ。私たちはそのほとんどの数を把握している。彼はあれを使って犯罪を起こした。そこで都市特殊不正犯罪捜査及び対策課の出番。私たちが扱うのは普通の犯罪じゃない、蛇足関連の事案だ。あの男は蛇足を使って人を殺した」
「だから俺たちが逮捕に向かった?」
「そう。一般人には蛇足の存在を知られたくないんでね。それと逮捕じゃない」
僕はあの銃把の感触を思い出して一瞬恐ろしくなった。
「彼らに適用されるのは通常の法律じゃないからね。一応確保するけど」
「……それじゃあ、何故俺はここに配属されたんですか。今までそんなものの存在も知らなかったのに」
「いずれわかることさ」
そして先輩は本当に楽しそうに笑うと、ぱんと噴水台の縁を叩いて立ち上がった。
「さあ行こう」
「行くってどこへ?あいつの居所もわからないのに」
「そこらへんの調査も全部ついてるよ」
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