流星の娘

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「何であの星だけ落ちてくるのが遅いんだろう。」 僕は望遠鏡を再び置いて覗きこんだ。 「えっ!!」 彗星はこちらの方向に向かってもの凄い勢いで落ちて来ていた。このままだと僕は潰されて死んじゃうかも知れない。は、早く逃げなきゃ。で、でも腰が抜けて立てない。どうしよう、もう目の前に。死ぬっ!! その瞬間目の前が真っ白になった。僕は死んだのかな?目の前に良く見ると天使みたいに可愛い女の子がいるから多分そうなんだろうね。ごめんなさい、おじいちゃん。 「………ん。」 あれ?僕生きてる。 視界が戻ったかと思ったら、目の前に可愛い女の子が横たわっていた。 「君、大丈夫?」 「………ぇう、くぇやぁ。」 「?」 「うぃはめ、やそらいゃ。」 「何を言っているの?」 「………。」 どうやら言葉が通じないみたいだ。この近所では見たことないけどどこの子供どこからきたんだろう。 「君どこからきたの?」 「き…み…どこ…から…き……たの…?」 「!!」 この女の子、僕のマネをしてる!! 「君凄いね!!」 「きみ…す……ごい…ね…」 「凄い凄い!!」 「すごい…すごい」 「……。」 この女の子もしかして宇宙人なのかな?まだ言葉は理解してないみたいだし。どうしよう………そうだ。 僕はそこらのきの棒を持ってきて、地面に僕の名前を書いた。 「ラ…ナ…っと。僕の名前はウラナ。フレミナ・ウラナっていうんだ。」 「フレミナ…ウラナ。」 女の子は地面に書いた文字をなぞって、あれ?なぞった後が埋まっていっている?まぁ、いいや。 「君の名前は何て言うの?」 「わたし…のなま…えはな…い。」 「え、ないの?」 「う…ん。」 「でも、何か呼べる名前が必要だよね。うーん…僕がつけてもいい?」 「い…いよ。」 「じゃあ、コメット。サラス・コメットでどう?意味はサラスの彗星って意味。サラス流星群の彗星から君が出てきたからそうつけたんだ。安直な発想だけど。」 「…それ…で…いい。」 「いいの?」 「かまわ…ない。」
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