7人が本棚に入れています
本棚に追加
お母さん。
私はあの日、泣きました。
電話もしたことのなかったあなたがなぜ突然懐中電灯を持ってきてくれたのか。
ただの気まぐれか、本当に用事のついでか。
でも、それでもよかった。
あなたが持ってきてくれたことが、私には嬉しかった。
既にあの時、あなたは病んでいたと後になって聞きました。
あなたには怨みしかないと、自分で思っていました。
そしてあなたにも怨まれている。
どうしてこうなったのか
そればかりを考えた時期もありました。
でも、今はこう思う。
私はあなたが好きだった。
あなたに愛されたかった。
私は子供を産まないと決めました。
だからきっと、あなたの気持ちは一生分からない。
それでも、あなたも苦しんでいたことだけは私にも分かります。
どうか私を許して。
そして、自分を許して。
安らかにお眠りくださいますことを
心よりお祈り致します。
-end
最初のコメントを投稿しよう!