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俺は一息おいてから言葉を続けた。
「部下の柿崎といいます。…お見舞いに来ました」
そういって、小さな花束を渡す。
「まあ…可愛いお花。わざわざありがとう、…ほら、お父さん、柿崎さんが来てくださったわよ」
ベッドのスグルに話しかける。
スグルは、俺を見て驚いた表情を見せて少し間を置くと、
「…ちょっと二人で話したいんだ。いいか?」
「はいはい、あんまり柿崎さんを困らせないようにね」
そういって優しく笑む奥さんを見て、スグルの気持ちを思うと少し胸が痛んだ。
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