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またもや新入生はポカーンとしていた。
?そんなに笑顔が破滅的だったと か?…自分で平凡だって分かってる けどさ…正直へこむ。
「あ、あの…俺」
「あっ!そうだ入学式!!」
俺は新入生の手を取り、走り出し た。
今なら間に合うと思う。
そして体育館に着いた。
…今は入学式真っ最中だった。
「あー、行きづらいと思うけど誰でも良いから先生に言ってな」
俺は此処まで来たらやっぱり参加しなきゃなんないだろうし…
そして握ってた手を離そうとした ら、新入生に両手で握られた。
「あっ、あのあの……お名前とか聞 いても… 良いですか?」
「名前?…一条暁だけど」
そろそろヤバいから新入生の手を離し、お別れを言い体育館に入った。
「…暁先輩」
新入生は握られてた手を掴み、 うっとりとしながら見ていたとさ。
そして体育館に入ってから新入生の名前を聞いていなかったが「もう会わないだろうし、まぁいいや」と思いながら自分のクラスの所にコソコソと入った。
自分の席に着き、誰も気にしてないのをホッとしながら見ていると、後ろから誰かに首を締められた。
「ぐぇっ!!」
「あ~か~つ~きぃ~」
「くっ、苦しい宗二郎っ!!」
首を締める手をバシバシ叩くと解放された。
なんだ?何怒ってんだ?
後ろを振り向くと宗二郎が膨れっ面だった。
「なんだよ~今朝は遅刻すんなとか言っときながら自分が遅刻してんじゃねーか」
「それは…理事長先生の話が長かっ たからな」
「……なんかヤバいのか?暁学院辞 めるとか言わないよな!?」
それが一番心配で怒ってたんだな。
…お前の兄貴に学院辞めろとは言わ れたけどな、宗二郎には教えないけど…
なんかワンコっぽいから頭を撫でてやる。
「大丈夫だ、俺は此処にいる…一緒 に卒業しような」
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