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※暁視点
一緒に帰ろうと足にへばりついていた宗二郎を引き剥がして急いで向かう。
校門の前には詩紋先輩が居た。
「お待たせしましたっ!!」
「大丈夫、そんなに待ってないか ら…行こっか」
詩紋先輩が手を差し出してきた。
……これは手を繋げという事なのだ ろうか。
他の生徒達の痛い視線が気になる が、詩紋先輩の好意を無駄には出来ないよな。
羞恥心を取っ払い、むぎゅと握っ た。
詩紋先輩はキョトンとしていた。
ヤバい、強く握りすぎただろうか。
「すっ、すみません!!痛かったですか?」
「…ううん、そんな事ないよ」
ちょっぴり詩紋先輩が嬉しそうにしていたなんて俺は知らない。
そして気になっていた。
「…詩紋先輩、変装とかしないとヤ バくないですか?」
「え?そうかな…」
一応REINのメンバーなのに危機感 がなさすぎる(危機感がない俺が言 うんだからかなりヤバい)
すると詩紋先輩は持っていた紙袋を見た。
「…うーん、制服だけでも芸能人っ てバレるからマネージャーさんも一緒に着替えに行こっか」
あそこの芸能学院は有名だからな。
詩紋先輩に引っ張られるまま付いて行くと、ある小屋があった。
「あの、此処は…」
「REINの隠れ家みたいなところか な、内緒だよ?」
詩紋先輩が人差し指を口元に当ててウインクするからちょっとドキッとしてしまっ た。
……男相手になんでドキドキしてん だ俺。
でもREINの隠れ家なら他のメン バーも居るんじゃないかと思ったら「今日は休日だから皆寮で寝てるよ」と詩紋先輩が言っていた。
隠れ家には誰も居なくて詩紋先輩と変装グッズに着替えた(俺の場合は芸能人じゃないから服だけ着替えたが…)
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