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「まだなのか?」
「もう少しかります」
食堂を出てから、自分の移動できる範囲であるトレーニングルームとリラクゼーションルームに向かうことにした俺達は、景色の変わらない長い廊下を歩いていた。
「遠すぎないか」
もう三回目の同じ返事を聞き、流石に呆れると
「私もそう思いますが、長く歩くのもいい運動になりますよ」
確かにその通りだが、代わり映えのない廊下を歩き続けるだけで、神経がすり減りそうだった。
俺はそれを紛らわすためにルルに尋ねた。
「トレーニングルームの中では、どんなトレーニングができるんだ?」
「そこは心配しなくても良いですよ。ここには地上でできるトレーニングはだいたいできますから」
ルルは得意気にそう言ったので、少し期待してみることにした。
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