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「今晩わタクト君」
「今は夜なのか……」
俺の生活リズムはいよいよおかしくなってきたのか。と軽く落ち込むと
「いえいえ、起きるのが早すぎるんですよ。陽はあと2刻ばかり経てば上がりますよ」
どちらにせよ、生活リズムに少しのずれが生じてたのがわかった。
「まぁ、上がった陽もどうせここでは拝めないですけどね……」
俺達は今、地上ではなく地下にある、とある遺跡の調査拠点として建てられた建物一室にいるため、隔たれたこの空間では日にち感覚や時間感覚が少しずつ麻痺していくようだった。
「ところで、俺はいつ自由に動き回れるようになるんだ?」
そんな地上とは隔たれた中で、更に俺はここに来て不満の1つを投げかけた。
「まぁ、こちらに来て三日、タクト君が1人でいると何が起きるかわからないため、上の人達が中々許しをくれませんでしたが」
ワードがそこで言葉を止め、立っている使用人姿の女の方を向く。
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