第1話 念願叶う! 颯、巫女さんデビュー!?

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当然、私も会ったことないんだけど……知らなかった。 お祖母様も退魔巫女さんだったってことは、ウチって代々退魔巫女さんの家系ってことなんじゃないの? そう考えると、私だけやらないわけにはいかない気がする。 だけど…… 「魔の者って、妖怪とか悪霊のことなんだよね」 「そう。妖怪とか悪霊とか……人に悪さをする化け物のことひっくるめてそう呼んでる」 人に悪さをする化け物って……アニメとか漫画とかの敵でよくでてくるやつだよね。 退魔巫女さんになったら、そういうのと戦わないとダメなんだよね。 そんなの……そんなのって…… 「怖いよ」 私の心境は、この一言に集約される。 「それは、父さんも一緒だよ。父さんも、怖いよ。ハヤちゃんに退魔巫女さんみたいに危険なことして欲しくないよ。でも、ハヤちゃんがあんまりに言うもんだから……だけど、本当によかった。父さんの勘違いだったんだよね」 ほんと、そうだよ。 勘違いも甚だしいよ。 私がやりたかったの、そっちじゃないのに。 お母様、ちゃんと普通の巫女さんのお仕事もしてたじゃない。 でも、ちょっと、安心。 巫女さんなかなかやらせて貰えなかった理由わかったから。 私のこと想ってくれてた結果だったんだ。 なのに、お父様は安心していない。 不安そうに私の顔を覗き込んでいる。 その理由も、わかる。
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