第1話 念願叶う! 颯、巫女さんデビュー!?

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「いきなりそりゃにゃ~でしょ」 いやいやいや……そっちこそ、それはないでしょ。 「私、今日、用事あるって言ってるじゃない」 「そうやけど……そんなに大事な用事なんか?」 「だから、前から言ってたでしょ……今日から巫女さんやるって」 ずっと、楽しみにしてたことなんだから。 「そうやったみゃ~、そうやったみゃ~……確か、おじさんがやっと許してくれたんやったやなぁ」 おじさんってのは、私のお父様のこと。 私んち神社で、お父様はそこの神主さん。 「そうなの……ほんと、やっとなの」 「颯んち、他に女の人おらせんのになぁ」 杜乃ちゃんの言う通りだと思う。 お母様いないの。 小ちゃい頃に死んじゃったから。 しかも、私、一人っ子で……家族で巫女さんできるのは私だけ。 「バイト雇うぐらいなら、もっと早くにやらせてくれればよかったのにね」 自然と愚痴がこぼれる。 「まぁ、そういや~すな。お正月には間に合ったんだぎゃ~」 ありがと、杜乃ちゃん。 「うん、そうだね。お正月には間に合うんだもんね。今からでも頑張って、お母様みたいな立派な巫女さんになるよ」 愚痴言っても仕方がないよね。 巫女さんやれることには違いないんだから。 ほんと、すっごく楽しみ。 だって、巫女さんやってたときのお母様すっごく綺麗で、可愛かったんだよ。 私の永遠の憧れ。 早くお母様みたいになりたいなぁ~。
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