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そして俺は今、恐ろしい喪失感に包まれている。舞の存在の大きさに呆然としていると言ってもいい。俺はこんなにも舞が好きだったのか。無くなって初めてわかる有難さと言うが、そんなもんじゃない。
この俺の真っ暗な気持ちを人へ伝えるのは困難だ。
後追い自殺ってアホじゃないか?となんとなく軽く考えていたが、いや違う。人間、そんな気持ちになるんだ、ということを俺は初めて知った。俺をアホと思うならそう思ってもらっても構わない。そんなことはどうだっていい。
俺は舞なしでは生きられないのだ。
そして謎が解けた。鳥居にぶら下がっているものの正体を。舞は四原色で世界を見ていた。俺はそう確信している。
4原色で物を見てる人はきっと未来が見えているのだ。あの、鍋の具材を買っている未来の俺を舞は見ていた。
そして、俺は、ロープを手に取り、鳥居へ向かった。
鳥居にロープをかける。
そう。これでいいんだ。
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