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ようやく寝たか。
隣に居てくれと言われ家事とか終わらせて携帯を弄っていた。
軽く頭を撫でて部屋を出ようとすると服の袖を掴まれた。
どうやらまだ寝ていない。
「もし私が夜中に悪化して近くに兄さんがいないとずっと苦しむことになります。それでもいいんですか?」
「そうだな、それは嫌だな」
彩花は掛け布団を上げて中に入れアピール。
たまにはいいか?
「俺はお前の気持ちは答えられない、なにがあろうと絶対にだ。彩花の事は家族として大切だし大好きだ。無論なにかあれば助けるし格好良くいうなら命だってかけられるけどそれは愛しているわけではない。お互い高校生だ、わかっているよな?」
「わかっています、私と兄さんは兄妹、そこは絶対に変わりませんよ」
高校生にもなって一緒に寝るとかさすがに……それでもなんかいきなり元気になって抱きついてくる彩花はやっぱり妹として可愛いと思う。
なにが嬉しいんだろうな、普通ならキモとか罵声を浴びせられたりするのが兄妹。
俺の認識では少なくともそんな感じかお互い最低限ぐらいしか会話しなかったりする。
異質だが彩花はなにか変なことをするような奴ではないから今後変わっていくと思う。
風邪のようなものか。そしたらきっと俺と彩花も至極当たり前の関係になれるはず。
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