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「兄さん、あの……怖くて……眠れません」
枕を抱きながらパジャマ姿で現れた。
俺はお前が怖いです、こうやって夜な夜な俺の部屋で寝ようとしている、お前が…。
「はぁ、なにが怖いの?」
「幽霊が…」
「この前幽霊が居たら捕まえて見世物にして稼いだお金で俺と新婚旅行するとか言ってなかったか?」
「ふふ、何だかんだで私との話の内容は一文字一句すべて覚えているんですね」
嬉しそうにされても困る。
そういえば、珍しく明日はクラスでカラオケに行くとかそんなメールが来ていた。
勿論、俺は参加予定だ。
クラスの女子は何人か可愛いのも存在している。
俺に彼女が出来ればきっと彩花も変わってくれるはずだ。
そうなったらそうなったで悲しい気持ちもあるが、それは至極当たり前のことで当然だ。
「別に寝てもいいけど俺は下に布団敷くからな」
「全く照れ屋な兄さんを持つと困りますね」
カラオケに参加するというメールを送ると、きりのいいところで勉強を終えて俺も彩花に続いて寝ることにした。
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