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『あ、どうも、成松です』
「あ、はい、知っています」
『明日の要件なんだけどね、そろそろ人件費どうにかなんないのかって人事部からクレームが来ちゃって。だから明日、一緒に仕事してくれないかな』
「あ、それは全然、構わないんですが」
星野は明日、成松と一緒に仕事をしている図を思い描いて、少し身震いした。
彼は相当モテるのだ。
経理には当然、星野と同様女の子がたくさんいる。
容姿端麗、仕事の出来もミスは一切無し。
それにこの会社の御曹司ときた。
フランクで誰とでも仲良くできるし、人間として欠けているところが見つからない。
誰もが玉の輿を狙って、成松にアピールする女子はたくさんいる。
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