プロローグ

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 女子、おそるべし。  この際自分が女子だということは棚にあげておいて。 「どうしよう、明日、私の名前なくなっちゃうかもしれない」 『考えすぎだよ星ちゃん。そんなことする人誰もいないの知ってるでしょう?』 「だって、相手は成松課長だよ?」 『よほどの事がない限り、そんなことはないかもしれないけれど、椅子がなくなってるなんてことはありえるかもしれない……』  なんて怖いことを言うんだ。 「そんなのやだ! せっかく仕事にも慣れてきたところなのに」 『そうだよねぇ。でもまあ、そんなことになっても、私がなんとかしてあげる、だから今日は安心して寝よう』 「うん、そうだね、そうだよね、期待してるよ竹ちゃん、ありがとう。おやすみ」  ピ、と二回目の通話終了ボタンの音が鳴り響く。  明日は彼とお仕事だと思うと、違う意味で胃が痛くなりそうな星野だった。  
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