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今の俺は、かなり動揺している。
それもこれも…
「自業自得だろ」
「だから頭を下げてお願いしてんじゃんか!俺とお前の仲だろ!」
「どんな仲だそれは。つか、自分の後始末ぐらい自分でやれ」
「冷たい!相変わらず朔は冷たい!大事な幼なじみの危機も助けてくれない訳!?」
「…だから自業自得だろ」
「溜め息禁止ぃぃ!」
目の前のこいつ
無駄にイケメソな俺の幼なじみ。無駄に俺より背が高く、無駄に俺より女にもてて無駄に人気者。
来るもの拒まず去るもの追わず。
ただの女好きの幼なじみの相川 優也が、俺の部屋の俺の足元で土下座をしているという。
「浮気ばかりしてるから、美紗ちゃんにも愛想使されるんだよ」
「だって!一度抱いてくれたら諦めるっていうから…」
「それが馬鹿なんだよ」
「だって俺、男だもん。啼かせたくなるじゃん」
…ならねぇよ。
俺は今日何度目かになる溜め息をついた。
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