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”二人とも早く・・・。もう限界が近づいています・・・”
ウィーダの世界に戻って来たと同時に、アルベロサクロの声が頭の中に響いてきた。
「危なかったみたいだな」
「そうですね…」
“お二人とも、間に合って良かったです・・・”
“それより、中の様子は如何でしたか?”
「中の様子は石で出来た神殿みたいな場所で、奥の部屋に騎士2人が守っていた、
ジークさんの持っているドラゴンの子供だけでした」
「今回の探索の結果はこいつだったみたいだ」
ジークさんは、腕に抱き抱えていたドラゴンの子供を両方の手で持って
アルベロサクロに見せるように突き出した。
“これはっ!! すいません、そのドラゴンの子供を幹の下に置いて頂けますか?”
「ああ、わかった」
そういって、ドラゴンの子供を地面にそっと下ろすと、アルベロサクロに向かって、鳴きだした。
「キュー、、、ピキュ、、、ピキュ、、、キュ」
辺り一面に小さな小鳥のようなかわいらしい鳴き声が響いている。
“申し訳ありません、お待たせしました”
“この子はどうやら、生き物ではないようです…”
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