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「とりあえず、近くの枝でも斬ってみたらどうだ?」
そう言われて、アルベロサクロとは反対方向にある木から出ている細い枝に向けて刀を振ってみる。
…サクッ
綺麗に枝が落ちた。
手ごたえがまるでない…。
「まるで、紙を切っているような感覚…」
「おいおい、破壊力も抜群か」
“こんな武器があったなんて、にわかに信じがたいですね…”
“ひょっとしたら、何かが起こる前ぶれなのでしょうか…”
「とりあえず、その武器はルイが持っておけ」
「え…、いいのですか?」
少し間の抜けた声を出してしまった。
「ありがとうございます」
あ…ふと思い出した。
今日は中途半端に起きて全く寝ていない…。
まだ暗いものの、これから朝日を迎えそうな雰囲気を醸し出している空が見えてきた。
「とりあえず、今日はもう眠たいので帰っても…?」
一応、断りを入れておこう。
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