曖昧

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曖昧

風が吹いていた。 適度に長い俺の髪を舞い上げるように。 少し熱を持ちかけていた頬に心地よい風だった。 「いい天気、だな」 空を見上げてそう呟けば、応えるようにもう一度強く風が吹いて、ただでさえいつもより高いテンションがさらに上昇していくのがわかる。 俺は、今から旅に出るのだ。  
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