第1話 働き者は損をする

4/30
前へ
/30ページ
次へ
前にって……はぁ!?七歳の誕生日に言った時か! 何年経っても子供の昔の言葉を信じてる親っているよね、うちの親の事です。 「早速つけてみてよ~!」 嬉しそうに語るかぁちゃんを悲しませるのもいやだしな…。俺はかぁちゃんから渡された勇者なりきりセットの箱を受けとる。 これ対象年齢10才って書いてあんだけど。 勇者なりきりセットによって勇者になった俺はどうみても子供服を無理矢理きてるオッサンです本当にありがとうございました 「かぁちゃん、これピチピチ……」 「似合う!今こそ旅立ちの時よ!」 は? かぁちゃんはどこから取り出したのか、荷物がどっさり入ったリュックサックを取り出してテキパキと俺の体にくくりつける。 「……よし!旅立ちの時よ!」 二回いうんじゃねーよ。
/30ページ

最初のコメントを投稿しよう!

4人が本棚に入れています
本棚に追加