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内緒だよ。
僕たちネズミは永遠の命を持っているんだ。
死なないって意味じゃない。
死んでもすぐに生まれ変われるんだ。
だから……死ぬのなんて怖くないんだよ。
ネズミのミッキーは冷たい目で父さんを見た。
『死ぬのが怖くない？』
冗談じゃない。
人間に見つかった時の恐怖は何日も夢に見る程だ。
大好きなチーズがアルミの箱に入っている時も背中がゾクッとする。
その箱は人間が『ネズミ取り』と呼んでいる物だ。
僕の妹が箱から出られなくなって大泣きしていた記憶を忘れる事が出来ない。
自慢の前歯や爪を立てて必死に妹を助けようとしたけど、助けられなかったんだ。
数日後、妹の姿はどこにもなくて、箱からは妹の匂いと新しいチーズの匂いがした。
その時父さんが言ったんだ。
『僕たちネズミは永遠の命を持っているんだ』って。
僕を慰める為の嘘だと分かっていたけど、父さんの涙で光る目を見たら頷くことしかできなかった。
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