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「どわっぷ!……ぷはっ、いきなり突き落とす……」
川に落ちたら橋が消えていた。自分でも、何を言っているかわからない。しかし、事実先ほどまで立っていた橋が消えていたのだ。慌てて周囲を見てみると、コンクリートや木の建物などは無く、雑木林や森林と言った感じの自然に覆われていた。
「……何だってんだ。落ちた結果、タイムスリップか、テレポーテーションでもしたのか?」
もし、タイムスリップしたというのなら、時を○ける少女も真っ青なタイムスリップ能力である。俺の住んでいた街のことを考えると、百年とか二百年とかそういうレベルではないだろう。
「はぁ、なによりまずは、岸に上がることが優先か……。」
人間、自分の想像の範疇を越えた事象が起こると、一周して落ち着くと聞いたことがあるが、自分が体験することになるとは思いもしなかった。
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岸に上がると、なぜか落ちたときに背負っていたリュックが丁寧に横にしておかれていた。放り投げた記憶はない。
「リュックが水に濡れないで助かったけど、どうなってんだ? っとまずは携帯で場所を確認……出来るわけないか。」
もし現代だったとしても、ここまで山奥(らしい場所)だったら、圏外になっているはずだ。ましてや過去にタイムスリップしてるのだとしたら、携帯電話なんて全く意味がない。
「ええっと、こう言うときはどうすればいいんだっけか。先ずは火を起こすことが優先? それとも周囲の安全の確保が先か? いや、けどこういった場合の不用意な移動は死亡フラグになる。だからといって、手元に火を起こす方法がある訳じゃないし……。うがぁぁぁぁ! わかんねぇぇぇぇ!」
これは、もう詰んでる。正直、これから数日(一日から二日程度)しか生き残れる自信がない。しかも、それは熊や狼と言った猛獣に会わない限りという条件がつく。これは無理ゲーだ。
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