ACT.1 怒らないから話せと言われ、話したら怒られた件について

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「飲食、猥褻、黙視させてもらった。 ここは猥褻を許す店でなけりゃ、 あんた達みたいなのを歓迎する店でも ないんでね、バラされたくなきゃ お引き取り願おうか」 「わ、かりました……」 出口に走りながら最後に一言。 「覚えてやがれ!!」 「フンッ、一昨日来な」 男が逃げていくと、 店は歓喜の声で賑わいを見せた。 「いや~、助かったよ。 まさか本当に追い出してくれるとはね」 男を追い出し、本日の仕事を終わらせた 店は女達だけでテーブルを囲んでいた。 みんながドレスを来ているなかで 一際目立つ和服美女がなにも口にして いない狐牙にお酒を進める。 「お礼なんてやめてよ!! ママがいなかったら私は燃えるゴミと 一緒に運ばれてたか、あそこでのたれ 死んでいたかもしれないんだ。 私は恩は恩で返す主義。 しかもだよ!?仕事とは言えここに 泊まってもいいんだよ!?」 一番奥の席のソファーを動かし、 大人一人ぐらいが寝られる場所に ダイブ。 「見て、ソファーに掛け布団に枕!! こんな幸せはないわ~」 お世辞にもフカフカとも言えぬ 掛け布団を抱き締め、はしゃぐ狐牙を 目の当たりにした人たちは この子はどれだけ不憫な思いを しているのか…… 「何だったら、持って帰ってもいいよ」 涙に誘われた。 「本当に!?いいの!!」 ママの言葉に身を乗りだして喜び、 「その代わり、店は頼んだよ」 「お任せください!!」 敬礼して答えて目を光らせた。
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