ACT.1 怒らないから話せと言われ、話したら怒られた件について

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カラカラカラカラ...... 鉄パイプを引きずる音、闇に紛れるかの ように黒を纏う集団の行き先はsnow flower。 立ち止まり、先頭の男の合図で 玄関の扉を蹴破ろうとすると、 扉は自動的に空き、拍子抜け。 男達が全員店に入り飛びを閉めると、 パッパッパツ 店の照明がつき、 狐牙は椅子に立ち両手を広げた。 「ようこそ、パラダイスへ!!」 それは紛れもなく自分を転けにした女。 「よぅ、姉ちゃん。 なんや、昨晩かうちの若いもんを 転けにしてくれたそうやな」 「え?あぁ~そんな事もあったね。 で、何?仕返しでもしに来た?」 「さぁな!!」 椅子を蹴飛ばし、 鉄パイプを狐牙に向ける。 「怪我しとう無かったらさっさといね」 「稲!?」 「じゃかやしい!!殺されたいんか!?」 笑いながらでは迫力ないなぁ~っと 思っていたら、それは顔にも出ていて、 相手のボルテージやらテンションからは 天辺まで駆け上っていく。 「あぁ~、私、こう見えても、 喧嘩の方はめっきり弱いのよ。 かと言って殺されるのもごめんだから、 悪いけど貴方達の相手は助っ人さんに 頼んじゃいました!!どうぞ!!!」 狐牙はカーテンが掛かるキッチンの方に 手を差し出すと奥から出てきた男性は その手を取り、狐牙に頭を下げた。 「始末つけに来てやったぞ」 「わ、わっ、若頭!!!!!!!」 闇討ちしに来た連中は一斉に膝をつき 頭を下げまくった。 「下らん事をしやがって、彼女に 転けにされただと!?元はと言えば吉野!! お前がうちの看板を利用したのが 悪いんだろうが!! しかも女に負けてノコノコ帰ってきて 闇討ちったぁ男の風上にもおけねぇ」 「も、申し訳ありやせん!!」 連中の一歩前で土下座。 「俺の島で生きていきたきゃ、 下らん事をするな、親父の耳に 入る前に俺の所に来たこいつに 感謝するんだな!!」 「はい!!」 「さて、飲ませてくれ。 ここは俺が払うからよ」 「はいよ、毎度あり!!」
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