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鳥のさえずりが聞こえ、私は目を覚ました。古い宿屋の一室。窓から射し込む光からだいぶ日が上っているのが見えた。
少し寝すぎたらしい。
ベッドから起きた私は身支度を早く整える。ローブを頭から被った時、エルフ族特有の長い耳が首回りに少しひっかかった。
この長い耳のせいで人間ではないと直ぐに人間達に悟られてしまう。
自分の種族を気にした事などないが他のドワーフ族、獣人族、有翼人族などと共に人間達からの偏見が強い。
力や姿が自分達と違うというだけで偏見を持たれたりするのは困る。
私達など、耳と寿命が人より長いというだけなのにそれだけで迫害の対象となる。
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